失踪


失踪という言葉があります。
人がいなくなることです。

雪山で遭難したり、船が沈没したりして、
人が行方不明になったら、失踪です。
ふらっといなくなった場合は、蒸発なんて言葉も使いますね。

民法ではこの失踪についても規定してます。
余計なお世話だと思いますか? 僕もそう思います。
しかし失踪なんてものを規定する必要があるなんて、
この国にはどれだけ蒸発する人がたくさんいるんでしょうか。
ちょっと不安になります。

たとえば、健史さんがある日突然家に帰らなくなったとします。
そしてそのまま7年の歳月が流れたとします。

すると民法上ではその人は失踪扱いになります。
失踪扱いになると、その人は死んだことになります。
この例では、健史さんは7年間さまよった挙句死亡したことになります。
そうなると遺産相続やら離婚やら諸手続きが進められます。

健史さんが船に乗っていて、沈没によって行方不明になった場合は、
沈没後1年で失踪が確定します。この場合は沈没後に死亡という扱いです。

ちなみに、失踪宣言後に、ひょっこり本人が帰ってきたりした場合は、
失踪は撤回されます。当然ですね、生きてるんだから。
この場合、行われた相続などは全て無効です。
ただし、相続分に関して、使っちゃった分は返さなくていいので、
失踪者が帰ってきたら、喜んでる間に使い切っちゃいましょうw



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