弓道の話               雑文へ   トップ


弓道という武道があります。
剣道、柔道に比べたらマイナーですが、そこそこ普及した武道のひとつです。
僕が昔を語ると、どうしてもこのトピックスを避けられないので、早めに紹介しておきます。

弓道というのは、28mはなれた半径30cm程度の的に向かって矢を飛ばす競技です。
通常は4本の矢を放って、何本当たったかを競う形になります。

で、こういう鍛錬を通じて、人格の形成を促すのが真の目的なのですが、
若い人にそんなこと説いても馬耳東風。
高校、大学弓道では、いかに矢を的から外さないかが問題となります。
的中至上主義なのです。勝てば官軍です。僕も例に漏れません。

弓道の面白いところは、特にありませんw
こんなこと書いたら怒られるかもしれませんが、特徴的面白さはないです。
集中状態に入ったら面白くなりますが、それならどんなスポーツも同じなので。
ビジュアルが個性的なくらいかな?
まあ、当たり始めは面白いんですが、あっという間に飽きます。
唯一いい所は、潔さがあるところでしょうか。
ど真ん中だろうが、はじっこだろうが○は○。
どんなに惜しかろうと、大外しだろうと×は×。
この潔さはホントに好きです。たまらないです。

弓道のつまらなさはいくらでもあります。
練習が反復練習なので、ホントに飽きやすいです。
夏は暑く、冬は寒い、心身いたぶられます。
地味に痛い目にもあいます。
弦が顔や耳に当たったり、手の皮がずるむけたりします。
当たらなくなるとイラついてきます。
毎日練習してもうまくならないくせに、ちょっとでもサボるとあっという間に下手になります。
これ以上書くと止まらなくなるんでやめます。

僕は弓道部に8年いました、高校からカウントして8年です。
よくやってたなと自分でも思います。
単に、一度始めて引っ込みが利かなくなっただけなんですが。
家を除けば、一番長くいたのは間違いなく弓道場です。下手したら家も超えたかも・・・

モチベーションを維持できたのは、間違いなく逆恨みのおかげです。
僕は弓道でろくに人に勝った記憶がなかったので、自分より強い人を見ると憎くて仕方なかったです。
勝利の味を知りたくて仕方なかったです。
年がら年中自分より強い大学のことを考えては、呪詛を唱えていました。

結果から言うと、九州大会でうちの部は2位、全国出場も果たしました。
部内の例会で、年間最多的中者になりました。
部内では一時的に最強になったのです。
初めての勝利の味は無味無臭。
こんなものなのか? 空しくなりました。

それからですね、僕の価値観から勝利というものが意味を失ったのは。
牙をぼっきり折られました。すっかり腑抜けてしまいました。


競争に何の意味があるかは、今の僕にも分かりません。
ただいえることは、競争意識を完全に失うのはあまりよくないということです。
かといって、勝ちにこだわりすぎても空しくなります。
何事もほどほどですね、なんて何のメッセージ性もない文章になってしまいました。

ただ、この弓道生活の中には、笑っちゃうくらいいろんなことがありました。
ネタの宝庫です。
これからチマチマ展開していきますので、乞うご期待!


雑文

トップ