民法とは


私達が社会の中で暮らしていく上で、ルールというのは必要になってきます。
他人の金を奪ったり、他人を殴ったり、物を盗んだりしたら、豚箱にぶち込まれます。
この、豚箱行きの条件を決めているのが刑法です。
刑事ドラマなどでよく出てくるので、どちらかというとよく耳にします。

民法もそこそこ耳にしますが、刑法ほどではありません。
しかし、私達の生活により密接なのは間違いなく民法です。

民法の趣旨は、人々が暮らしていく上で生じた利害関係を調節することにあります。
例えば、講演会に演者が無断欠席した場合は、主催者は損害を被ります。
民法は、そんな主催者を救済するために、演者に損害賠償をさせる権利を認めています。
こうやって、プラスマイナスを調節するのが民法です。

民法では、人と人の約束関係を、契約関係と呼びます。
普段何気なくしている買い物も立派な契約です。
店は売りたいものを陳列して、売る意思を示し、客はレジに持っていって買う意思を示します。
お互いの意思が一致したので、契約関係になります。
店は品物を渡す義務を負い、客は金を払う義務を負います。
このように契約に伴う義務を「債務」と言います。
逆に、店は金をもらう権利、客は品物をもらう権利を得ます。
このように契約に伴う権利を「債権」と言います。
契約を伴わない債務もありますが、今回は置いておきます。

民法の中では、物や金に関する取り決めが多くあります。上記の例もそうです。
このカテゴリーを財産法と呼びます。
人と人の利害関係がほとんど金に結びついていることを痛烈に皮肉ってるとしか思えませんw

あと、家族法というカテゴリーもあります。
結婚に関する取り決めや、遺産相続の約束を決めています。
従姉妹とは結婚可能だ、と言うのは家族法での近親婚の禁止に基づいています。
しかしながら大体の内容は、離婚の仕方と骨肉の争い方で占められています。
日本の家族はどこへ向かってるのでしょうか。生きるって大変です。

民法には三つの原則があります。

一つ目は所有権絶対の原則です。
所有権とは、なんら制約を受けない絶対的権利であると言うことです。
お祖父さんから相続した家について、
「誰が何と言おうが徹底的に完膚なきまでに私の家です」
と地主に啖呵を切るのは、これに基づくと考えられます。

二つ目は私的自治の原則です。
これは、法の範囲内では、誰とでも、どんな内容の契約を結んでいいということです。
元カノである幼馴染と家族ごっこをするというぶっ飛んだ月極契約も、なんと民法はサポートしてしまいます。
ちなみに彼らの高校時代の契約は、公序良俗に反するので、民法上では無効です。

三つ目は過失責任の原則です。
自分に落ち度がない限り、責任を負う必要はないということです。
この原則でいけば、ツンデレ青年にはアパート修理代返済責任はないはずなのですが……
中華少女を連れ込んだのは落ち度に入るのでしょうか?


完璧に脱線したがっている自分がいます。
ので、今日はこの辺で。


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